現在、フランスはパリでオリンピックが開催されています。次のオリンピックはアメリカのロサンゼルス(LA)で開催されるということで、ロサンゼルスオリンピックでは競技がどういう風に変わるのか調べてみました。
目次
追加競技とは
オリンピックで実施される競技には、固定で実施される競技(本記事では正式競技と呼ぶことにします)と追加競技があります。
JOC – オリンピズム | オリンピック・アジェンダ2020+5
このサイトには「オリンピック・アジェンダ2020」というものがPDF(2014年11月18日付け)で公開されており、その中には次の文章があります。
OCOGが当該オリンピック競技大会のオリンピック・プログラムに、1つまたは複数の種目を追加すると提案することをIOCは容認する。
OCOGというのは開催地のオリンピック組織委員会、IOCは国際オリンピック委員会の意味です。
つまり東京2020大会以降、オリンピックの大会ごとにその組織委員会が追加競技を決める(IOCに提案する)ことができるようになったということです。
LA2028での追加競技
2028年ロサンゼルスオリンピックに野球・ソフトボールなど5競技追加 – 日本経済新聞
(2023年10月16日付けの記事)
この記事にLA五輪での追加競技が承認されたと書かれています。
まとめると下記の表となります。
競技 | パリ2024 | LA2028 |
---|---|---|
野球/ソフトボール | - | ○追加競技 |
クリケット | - | ○追加競技 |
フラッグフットボール | - | ○追加競技 |
ラクロス | - | ○追加競技 |
スカッシュ | - | ○追加競技 |
ブレイキン | 追加競技 | ✕落選 |
サーフィン | 追加競技 | ○正式競技化 |
スケートボード | 追加競技 | ○正式競技化 |
スポーツクライミング | 追加競技 | ○正式競技化 |
LA2028での追加競技は野球/ソフトボール、クリケット、フラッグフットボール、ラクロス、スカッシュの5競技です。
また、東京2020から継続してパリ2024でも追加競技となったサーフィン、スケートボード、スポーツクライミングの3競技はLA2028から正式競技となります。
【参考】ロス五輪でスケボー実施 IOC正式決定、28競技を選出 – 日本経済新聞
(2022年2月3日付けの記事)
野球/ソフトボール
ここからはLA2028での追加競技についてそれぞれ見ていきたいと思います。
まずは野球とソフトボール。これらは日本でも馴染み深いスポーツですね。
東京2020でも追加競技として採用され、パリ2024では実施されなかったものの、LA2028で復活しました。
日本やアメリカは野球が強い国なのでこれは納得の行く流れなのではないでしょうか。
クリケット
クリケット(cricket)は16世紀にイングランド南部で始まったチームスポーツです。
野球に似ており、投手(ボウラーと呼ばれる)が投げたボールを板状のバットで打ちます。打つ方向は360度どの方向でも良いなど、野球との違いも多々あります。
LA2028ではT20(トゥエンティ20)と呼ばれる試合形式で行われ、1試合は約3時間となります。
アフガニスタン、オーストラリア、バングラデシュ、イングランド、インド、アイルランド、ニュージーランド、パキスタン、南アフリカ、スリランカ、ウェストインディーズ(西インド諸島)、ジンバブエが国際クリケット評議会のフルメンバー12国であり、これらの国が強豪国と思われます。
2024年のアジアカップ決勝、スリランカ対インドの動画がありましたので載せておきます。
参考サイト
フラッグフットボール
フラッグフットボール(flag football)はアメリカンフットボールから接触プレーをなくしたものです。LA2028で初めてオリンピックに登場します。
アメフトのタックルの代わりに、両腰につけたフラッグ(旗)を取ります。攻守交代のあるターン制で試合は進行します。
日本では小学校などの授業に取り入れられるケースもあるようです。
参考サイト
ラクロス
ラクロス(lacrosse)は先端にネットがついたスティックでゴムボールを運び、相手ゴールにシュートするチームスポーツです。
LA2028では6人制のSixesと呼ばれる試合形式で行われます。8分間の4クォーター、合計32分の試合時間となります。
一番最近では公開競技としてはロンドン1948で採用されましたが、正式競技(*)としてはロンドン1908以来、実に120年ぶりの実施となります。
(*)公開競技と区別する意味での正式競技
参考サイト
スカッシュ
スカッシュ(squash)は4つの壁で囲まれたコート内で2人がボールを打ち合うテニスのようなスポーツです。LA2028で初めてオリンピックに登場します。
見つけた試合動画を載せておきます。
Professional Squash Association(プロスカッシュ協会)のWebサイトに載っている世界ランキングを見ると、上位にはエジプトの選手が多く、その他にニュージーランド、ペルー、ベルギー、イングランドの選手も上位にいました。
日本選手では、2024年8月11日現在、女子はSatomi Watanabe(渡邊聡美)選手(Instagram)の13位、男子はRyunosuke Tsukue(机龍之介)選手(Instagram)の55位が最高位でした。
参考サイト
最後に
クリケットやフラッグフットボールについては日本からの出場の可能性があるかどうかの情報を見つけられませんでしたが、野球やソフトボールはもちろん、ラクロスも日本は世界で強いようなので、活躍が期待されます。
【参考】ラクロス・ロサンゼルス2028オリンピック 追加競技に決定!! | JLA | 公益社団法人日本ラクロス協会
スカッシュも個人競技ですし日本を含めた色んな国の選手が出場するのではないでしょうか。
4年後とまだ遠いですが、LA2028での5つの追加競技にも注目してみたいと思います。
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